PR

※アフィリエイト広告を利用しています

相対論ノート#11:リーマン幾何学の基礎

相対論
記事内に広告が含まれています。
あくまで個人的にまとめたノートなので、誤っている箇所があるかもしれません。参考にする際は内容の正当性について注意してください。もし誤っている箇所があればご指摘いただけたら嬉しいです。

前回は、一般相対性理論の基盤となる「等価原理」「一般相対性原理」について解説しました。今回からは、これらの原理を数学的に記述するために必要なツール、「リーマン幾何学」の基礎を学んでいきます。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

リーマン幾何学とは

リーマン幾何学は、あらゆる座標系と曲がった空間を扱う数学の分野です 。一般相対性理論では、重力現象を時空の歪みとして扱うため、この数学が不可欠となります 。最終的な目標は、「テンソル計算」「アインシュタイン方程式」を自分で解けるようになることです 。

空間の曲がりを表現するツール

私たちは、「線素($ds$)」という概念を導入することで、空間の曲がりを数学的に表現します 。線素は、微小に離れた2点間の距離の2乗を定義するものです。

例えば、平坦な空間ではピタゴラスの定理がそのまま適用できますが、球面のような曲がった空間では、この定理はそのままでは使えません。線素の式を見ることで、空間がどのように曲がっているかの情報を得ることができます。

$$ds^2 = g_{\mu\nu}dx^\mu dx^\nu$$

この式に含まれる「計量($g_{\mu\nu}$)」という係数が、空間の曲がりを表現する上で非常に重要な役割を果たします。

アインシュタインの縮約規則

数式を簡潔に記述するためには、「アインシュタインの縮約規則」を使用します 。これは、同じ添え字が上と下でペアになった場合、その添え字について和を取るという簡略化された表記法です。

$$A^\mu B_\mu = \sum_{\mu=0}^{3} A^\mu B_\mu$$

この規則は、複雑なテンソル計算を扱う上で非常に便利です。

座標変換

リーマン幾何学では、直交座標系から極座標系への変換など、あらゆる座標系を考慮します 。この座標変換の計算例として、3次元の平坦な空間の線素が、極座標系では以下の式で表されることが示されていました。

$$ds^2 = dr^2 + r^2d\theta^2 + r^2\sin^2\theta d\phi^2$$

次回のノートでは、これらの概念をさらに発展させ、スカラー、ベクトル、テンソルの定義とその変換則にツイてて纏めていきます。

参考文献

記事を書くときに、部分的に参照したので載せておきます。

    1. 一般相対論入門 改訂版 : [須藤 靖 (著)]
    2. 第3版 シュッツ 相対論入門 I 特殊相対論 : [江里口 良治 (翻訳), 二間瀬 敏史 (翻訳), Bernard Schutz (著) ]
    3. 第3版 シュッツ 相対論入門 II 一般相対論: [江里口 良治 (翻訳), 二間瀬 敏史 (翻訳), Bernard Schutz (著)]
    4. 相対性理論入門講義 (現代物理学入門講義シリーズ 1) [風間 洋一 (著)]
    5. 基幹講座 物理学 相対論 [田中 貴浩 (著)]
    6. 時空の幾何学:特殊および一般相対論の数学的基礎[James J. Callahan (著), 樋口 三郎 (翻訳)]
    7. これならわかる工学部で学ぶ数学 新装版: [千葉 逸人]
    8. 基幹講座 物理学 相対論: [田中 貴浩]

コメント

タイトルとURLをコピーしました