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フーリエ解析④(具体的な係数(フーリエ係数)の導出方法について)

応用解析(備忘録)
応用解析(備忘録)
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【応用解析】 投稿者: やすだ

※本記事は個人の学習記録としてまとめたものです。内容の正当性については注意してください。誤りがあればご指摘いただけると幸いです。

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本記事のポイント

本記事では、周期関数を三角関数の和で表す際の具体的な係数(フーリエ係数)の導出方法について解説します。

  • フーリエ級数の仮定: 周期 $2\pi$ の関数を $\frac{a_0}{2}$ と $\sin, \cos$ の無限和で定義する。
  • 直交性の利用: 特定の三角関数を掛けて積分することで、目的の係数以外をすべて「消去」する手法。
  • フーリエ係数の公式: $a_0, a_n, b_n$ を求めるための決定版となる3つの公式の導出。

1. フーリエ級数の仮定

周期 $2\pi$ の周期関数 $f(x)$ が、次のように三角関数の和で展開できると仮定します。

$f(x) = \frac{a_0}{2} + \sum_{n=1}^{\infty} (a_n \cos nx + b_n \sin nx)$

ここでの目標は、この係数 $a_0, a_n, b_n$ を $f(x)$ を用いた積分の形で書き下すことです。なお、定数項を $a_0$ ではなく $\frac{a_0}{2}$ としているのは、後に導出する $a_n$ の公式に $n=0$ を代入した結果と一致させ、式を美しく整理するためです。

2. 三角関数の直交性

導出の鍵となる性質を整理します(積分範囲はすべて $[-\pi, \pi]$)。

  1. $\int_{-\pi}^{\pi} \cos nx \, dx = 0 \quad (n \ne 0)$
  2. $\int_{-\pi}^{\pi} \sin nx \, dx = 0$
  3. $\int_{-\pi}^{\pi} \cos mx \cos nx \, dx = \begin{cases} \pi & (m=n) \\ 0 & (m \ne n) \end{cases}$
  4. $\int_{-\pi}^{\pi} \sin mx \sin nx \, dx = \begin{cases} \pi & (m=n) \\ 0 & (m \ne n) \end{cases}$
  5. $\int_{-\pi}^{\pi} \sin mx \cos nx \, dx = 0$

3. 係数の導出過程

3.1 定数項 $a_0$ の導出

仮定した式の両辺を $-\pi$ から $\pi$ まで積分します。(テイラー展開は微分操作をすることで特定の項のみを抽出していましたが、三角関数の積分の性質を用いると同様に目的の項だけを抽出することができます。だから今回は積分をしようとしています。)

$\int_{-\pi}^{\pi} f(x) \, dx = \int_{-\pi}^{\pi} \frac{a_0}{2} \, dx + \sum_{n=1}^{\infty} \left( a_n \int_{-\pi}^{\pi} \cos nx \, dx + b_n \int_{-\pi}^{\pi} \sin nx \, dx \right)$

直交性の公式 (1), (2) より、$\sum$ の中の積分はすべて $0$ になります。残った定数項の積分を計算すると:

$\int_{-\pi}^{\pi} f(x) \, dx = \frac{a_0}{2} [x]_{-\pi}^{\pi} = \frac{a_0}{2} \cdot 2\pi = a_0 \pi$

したがって、次の公式が得られます。

$a_0 = \frac{1}{\pi} \int_{-\pi}^{\pi} f(x) \, dx$

3.2 係数 $a_n, b_n$ の導出

同様に、両辺に $\cos mx$ や $\sin mx$ を掛けて積分することで、目的の項だけを取り出します。

【直交性を利用した係数抽出のイメージ】

計算の結果、一般の $n$ に対して以下のフーリエ係数の公式が導かれます。

$a_n = \frac{1}{\pi} \int_{-\pi}^{\pi} f(x) \cos nx \, dx \quad (n=1, 2, \dots)$
$b_n = \frac{1}{\pi} \int_{-\pi}^{\pi} f(x) \sin nx \, dx \quad (n=1, 2, \dots)$

4. 締め

今回は、どんな周期関数であっても、積分計算さえできればその「成分(係数)」を機械的に求められることを確認しました。この $a_n, b_n$ さえ分かれば、元の関数がどのような三角関数の重なりでできているかが完全に解明されます。次回は、この公式を使って具体的な波(矩形波など)を実際に展開してみましょう。

参考文献

  1. これならわかる工学部で学ぶ数学 新装版: [千葉 逸人]
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